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hajimetenoblogid’s diary

このブログは、反安倍ファシズムのすべての人々と連帯するために、米村明夫が書いています。

敵が攻撃しようとしている「本丸」は? 

 想田氏は次のようにツィートしています。

 @KazuhiroSoda

自民改憲案によれば、首相は緊急事態を宣言すれば法律と同一の効力を有する政令を勝手に制定できる。つまりやろうと思えば、政敵を牢獄に放り込んだり、新聞社やテレビ局を閉鎖することもできてしまうだろう。こんなものを「お試し」するの?本丸は9条じゃなくてこっちじゃないの?

 鋭いですね。

 でも、私はおそらく彼よりもずっと危機感を抱いています。本丸は、全部です。本丸とは、守りの本拠地というような意味で使われます。ここで「本丸がやられた」というのは、こちらのパワーを失わせる巨大な装置が作られた、という意味で使います。

 まず、秘密保護法が最初の本丸で、これは敵の手に落ちました。敵ははっきりと覚悟の勝負をかけてきて、最初に第一の本丸がやられたのです。このことが見えないようでは、政治家、ジャーナリスト、社会科学研究者の生のセンスが疑われます。2013年末、あの秘密保護法反対のために、いてもたってもいられなくなって国会前に集まった市民のセンスが正しいのです。秘密保護法は、何を秘密にしてもいいんですよ。秘密を限定しているように見えるかもしれません。しかし、すべてについて秘密にするための手続きはあるが、限定されたもの以外を秘密にしないための、根本的に必要で有効な装置=罰則は、全くないんですよ。このことは、一度権力の座につけば、憲法に反すること、法律に反することでも実行し、それをずっと隠し通せる可能性が際限がなく広がったということです。私は、異なった角度からの首相への全権委任法のようなものと捉えています。実際、安倍首相は「私を信じてください」と言っていましたね。

 次にやられた第2の本丸は、2014年の集団自衛権認知の閣議決定です。これは、現在の戦争法案とセットと見るべきですが、その意味では、まだこの本丸はやられていない、と言うべきでしょう。しかし、あえていえば、この閣議決定があった時、まだまだその内容を実現するには多くの複雑な法的手続きが必要で、それは、ずっと先のことだろう、というようなことを言ってきた人、マスコミがほとんどでした。要するに閣議決定も本丸だという意識が全くなかったのです。このブローグでは悲観的な言い方を避けたいと思ってきましたが、そのような認識では、すでにセットとして見ても、この本丸はやられてしまう、ということです。この戦争参加装置の完成が、平和主義にとっての本丸破壊でなくして何でしょうか。

 そして第3の本丸が、憲法破壊の緊急事態宣言です。戦争法制に続く、本丸です。もちろん、第9条も重要な本丸です。

 どれか一つを本丸とする言い方は、他のことがらに対する警戒感、重要性の感覚を失わせます。今起きていることは、どれもが重要で、互いに関連した一体をなしています。

 また、このスピード感は何なのでしょうか。それは、この「互いに関連した一体をなしている」ということの現れです。敵は、生死の勝負を賭けた大きな闘いにおいて、「今が勝負時である」と判断して、第1の本丸の攻撃を開始し、勝利しました。当然、すでに勝負に入った以上はできる限り早く、今の有利な状況の下で、あるいは「勝負時である」という判断を変えるような状況が生ずる前に、第二陣、第三陣の勝負でも次々と本丸を叩いて、完全に勝利していこうとしているのです。

 上で述べたような、(独裁者がすべてを計画的に進め、決めていく風の)ストーリーは、「今どきは、まんがだってこんな単純なの、流行らないよ」と笑われて、社会科学者は見向きもしないかもしれません。しかしあえて言いましょう。真実は単純です。市民の感覚は正しいのです。さらにいいますと、私は社会科学研究者(教育社会学研究者)ですが、このように単純なストーリーと、複雑で、緻密な研究は、どちらも現実を追求したものとして出てくるならば、両者は基本的に一致するものと考えています。

 このブローグを始めたのは、こういう分析をするためではなく、ではどうしたらいいか、ということを議論するためでした。今日は、それを議論しようと思っていましたが、長くなりました。次回以降にします。