hajimetenoblogid’s diary

このブログは、反安倍ファシズムのすべての人々と連帯するために、米村明夫が書いています。

ファシズム台頭の背景(4)――安倍政権の場合(その2)――ファシズム政権と呼ぶ理由

 今日はファシズムの話に戻ります。現在の安部ファシズム政権の支持勢力の第1のグループとして、官僚と大資本を挙げました。

 もう一つのグループは、ファシズム勢力の主をなす安倍自民党とそれを支持する極右勢力です。自民党の中には、戦前の体制に戻りたいという思想(天皇元首制、軍隊設置、男女平等否定)を持ち、それを実行しようとする流れが古くからあります。安倍2次内閣によって、その勢力が自民党内で完全に支配的になったと考えて良いと思います。この勢力は、同じく戦前の体制を理想化する極右勢力(評論家、漫画家、大学教授、あるいは石原慎太郎のような政治家、等の人々と神道を中心とする宗教団体等)によって支えられ、あるいは協同しています。それらは、ファシズム的な言動、あるいはファシズムに好意的であることを様々な場面で示してきました。

 ただ、私がファシズム政権として規定するのは、安倍2次政権が、政策内容およびそれを実現する手続きにおいて、ファシズム行動を明確にとる段階に入って以降です。具体的には、2013年末の国家安全保障会議(日本版NSC)および秘密保護法制定時以降です。

 私は、5月14日の2つのブローグで、ファシズムの目的は、戦争準備、戦争遂行であると述べ、またファシズムの行動の特徴を次のようにまとめました。

 ファシズムは、多数派を得るために、宣伝を重視します。そこでは嘘、詭弁がテクニークとして堂々と使用されます(テクニークという言葉がかわいそうですね)。そして通常、宣伝が功を奏して、選挙を通じて政権につきます。

 権力を一度手にすると、権力の源泉が国民にあるという民主主義の精神は全く無視し、権力という支配力を最大限に発揮します。これは、形式的には合法的です。

 ①マスコミを脅しによって手中に入れます。その肝要性をよく知っているからです。権力獲得以前からの宣伝重視の延長です。

 ②全権委任法や非常時大権法のような、さらに国家権力を最大強化する法律を制定します。

 ③国家と国家を支持するファシズム組織以外の社会組織、運動は、すべて無力化されます。意見をいっても無視されたり、あるいは弾圧されたりします。民間の会社も、ファシズムを支持すればもうかり、批判すると仕事ができなくなったりすることが露骨に行なわれます。

 ④国家の強制性、暴力性が表面化します。その点で、国家とファシズム組織の連携が支配において重要な役割を果たします。国家ができないこと(暴力や暴力的表現)を代わりにファシズム組織が行なうことで国家権力は、パワーアップします。後者は前者の庇護の下に、高揚感、解放感、パワー感を得ます。」

 

  ②にあたるのが、国家安全保障会議(日本版NSC)および秘密保護法制定です。その他は、特に説明しませんが、すぐ、当てはまる事例が浮かんでくるのではないでしょうか。この時期以降、上記のファシズムの行動の特徴が加速的に現れるようになっています。

 私が、現在の安倍政権ファシズム政権と呼ぶ理由は、以上です。

 おそらく、以上の説明でも、まだ「ファシズム」という言い方に抵抗を覚える人は多いでしょう。この抵抗感の一つは、民主主義の手続きとしての選挙があり、国会がありそれらでの多数決の手続きが有効に機能している、ということだろうと思います。

 今日はすでに長くなったので、その点についての議論は次回以降にします。