hajimetenoblogid’s diary

このブログは、反安倍ファシズムのすべての人々と連帯するために、米村明夫が書いています。

「グローカルな連帯」と英国のEU離脱(1)

 前回、「グローカルな連帯」によって、個人の権利と自由を守りつつ、平和への世界的な連帯を目指すという、私の共感するキャッチフレーズを述べました。

 これと、英国のEU離脱の問題とは関連しています。先に、グローカルな連帯」について議論します。

 グローカルな連帯は、解決策を示すものではなく、解決策を導くための「態度」を示すものです。

 解決策を導くための「精神」と言ってもいいのですが、「精神論かよ」というような無意味に噛みつく人が出てきそうなので、「態度」と表現することにします。

 具体例がわかりやすいでしょう。最近は、途上国からのグッズを「公正」に取引しようとするNPOが多くあります。色々なグッズの「公正」な価格をどのように決めたら良いのでしょうか。

 決論的に言って、「公正」な価格を示してくれる理論や公式はありません。

 私の理解では、そのNPO参加者の経験や感覚で、そのNPOの目的にかなった形で活動が持続できるか(需要と供給がバランスを持って持続できるか)、しばしば普通の市場では目に見えるほどの極端な搾取が入り込んでないか、このくらいの価格であれば、いわゆる市場価格よりは、十分に公正に近いのではないか、といった判断で、「適宜」に価格設定をしているようです。

 私は、これが「グローカルな連帯」に基づく行動の一例であると理解しています。

 もしかしたら、まだ途上国の人々に対して、「不公正」な価格設定をしているのかもしれません。

 もしかしたら、一つのNPO内部でも、あるいは異なるNPO間でも、かなりの意見の相違があるかもしれません。

 「グローカルな連帯」は、そうした相違を超えた、「絶対的に正しい理論」値を導くものでもありませんし、そうした相違をなくしてしまうような「魔力」を持っているわけでもありません。

 しかしそれは、相違点を残したまま、互いに肯定的に結びついていることを自覚する態度です。協力することを可能にする態度であり、精神です。

 それは、さらに必要な時には、一致団結しようとすることにつながるでしょう。

 もちろん、「グローカルな連帯」でも、いわゆる「総論(抽象論)賛成、各論(具体論)反対」といった問題が生じて、必要な時の一致団結といっても、それは実際には極めて困難でしょう。

 困難ではあるけれど、一番現実的な方向がそれだ、と私は考えます。魔法のような解決策はないのです。

 次に英国のEU離脱の問題です。私は、この問題を考えるには、新自由主義に対するオールターナティブとして、グローカルな連帯をどのように実現していくか、という視点が必要だと思います。

 そうした視点から、次回以降に論じていきます。