「アベノ・クーデター」政権を倒そう
3人の憲法学者が、国会参考人として戦争法案を違憲としたことをきっかけとして、マスコミの雰囲気も変わってきました。
今日の秘密保護法廃止の国会前の集会に、憲法学者の小林節氏も参加、発言の予定だそうです。
はるか前から警鐘を鳴らしている山崎氏は、次のように述べています。
歴史学の学者の方々は、慰安婦問題だけでなく、様々な題材に関する歴史修正主義の「事実認定の改変や否認」に、もっと発言されるべきだと思う。「論じるに値しない」というのは、学者の沽券に関わる問題かもしれないが、「それが社会に及ぼしている悪影響」という視点で見れば、黙る態度は大いに疑問。
歴史修正主義の「事実認定の改変や否認」が社会に広がり、首相や大臣など政府の中枢にいる人間までもが、それに依拠した発言をする状況に対して、歴史的事実に基づいて「それは違う」と指摘するのは「自分の仕事じゃない」と歴史学者が思っているなら、それは一体誰の仕事なんですか、という話になる。
確かにその通りです。ただ、ともかく、歴史学者達が声明を出すようになったのは、安倍政権の危険性を外から見ている段階から、すでに暴走車の中にいる、という当事者としての危機感が募っている結果と理解すべきと思います。
憲法学者達の声明も同じです。次のように批判しています。
一連の政治手法は、国民主権を踏みにじり、「国権の最高機関」たる国会の審議をないがしろにするものであり、憲法に基づく政治、立憲主義の意義をわきまえないものと言わざるを得ない。
これは、戦争法案そのものが違憲だということを厳しく指摘していると同時に、安倍政権の政治運営が憲法を超えていることに、危機感を持って、抗議しているのです。
憲法を超えた政治とは、「アベノ・クーデター」のことです。(*注参照)
憲法審査会以降はっきりしたのは、 1)学術的には、安保法制は違憲 2)与党はそれを認めず、強行するつもり の2点ですよね。 となれば、今後は、それを踏まえて、じゃあ、どうすればいいか、を我々国民が考える必要がありますよね。
強行採決とは、クーデター続行ということです。
ネットを含めた言論、街頭、国会前での宣伝、行動、集会を強め、「アベノ・クーデター」政権を倒さなければなりません。
(*注)クーデターという用語が、社会科学的に適切であることを説明します。
一般に、クーデターは、軍事クーデターのように、暴力的な形で、不法に、国家権力を握ることを指します。
しかし、必ずしも暴力的でないものとして、「自己クーデター」と呼ぶものがあります。選挙で選ばれた政府が、議会を解散し、反対派を排除した新しい議会を創設したり、自己の都合の良い憲法を作成したりします。反対派排除が、民主主義(制度)の破壊ということで、クーデターということになります。
今の安倍政権の場合、国会における反対派排除はしていませんが、国民の知る権利の抑圧、立憲主義の実質的廃止を行なっており、これも民主主義の実質的破壊です。国家制度といった外形ではなく、実質に着目します。国民に対するクーデターといえます。