hajimetenoblogid’s diary

このブログは、反安倍ファシズムのすべての人々と連帯するために、米村明夫が書いています。

「立憲統一連合」で参議院選に臨むのか?

 今日のタイトルは、誤解を生みやすいことはわかっていて、わざと刺激的なものにしました。

 今日、15時からの新宿伊勢丹前の学者の会とSEALDsの集会に参加してきました(1万2千人参加)。以下のtoitsusensenwoさんのコメント、その前のコメントについて、この集会での話(奥田君の選挙への言及と志位氏の「新しい政府」への言及)も含めて議論します。

先日のブログにあった立憲統一連合党の話ですが、話をしてみると多くの人が安保法制国会後の展望が持てないようです。今日話した人は、通ってしまったら来年の参院選前に中国あたりと戦争になってしまうのではないか、中国と戦争にならないとしても、さらに運動に弾圧が強まるとんでもない国になってしまうのでは?と言っていました。 

  この上の人の見通しは、「世に倦む日々」氏が夙に述べていたことで、私自身も基本的にその見通しに賛成です。

 ただ以前にも書きましたが、次の可能性があるでしょう。

1.中国との戦争(小競り合いにしても死傷者を出す)

2.アメリカの戦争に参加し、死傷者を出す

3.PKOに参加し、死傷者を出す

4.「テロ」による内外での日本人死傷者を出す

 これらは、安倍政権参議院選前に是非とも起きてほしい、起こしたいと思っていることです。

 だから、自衛隊の内部で早くから計画が作られているのです。今回の統幕長がアメリカの陸軍参謀長に法案の成立を去年の段階で約束したことが、戦前の軍部の暴走と並べられて、自衛隊の暴走という批判が公式的にはなされています。が、私は信じません。暴走ではなく、安倍首相の指示の下に、様々なレベルの検討がなされ、計画が作成されているのです。

 上記の4つがいずれかが起きた時、どうなるでしょうか。政府は、それらが起きるプロセスも結果も、秘密保護法によって完全に情報統制した上で、都合のいい部分のみを伝えたり、ウソを含めて情報をねじ曲げて伝えるでしょう。そして、真実を伝えようとする報道や運動を弾圧するでしょう。主要な報道機関は、事実上政府批判をやめるでしょう。

 その中で、民主党が明確に戦争反対、政府批判の立場をとるでしょうか。共産党社民党も難しい状況に追い込まれるでしょう。

 最善の場合で、参議院選までは「何も起こらず」(つまり上記の1から4のいずれも起こらない)ですむかもしれません。

 そして参議院選で、民主党が少し増え、共産党が2倍から3倍に増えるかもしれません。

 しかし、参議院は半数が改選されるだけです。衆議院は今のまま、圧倒的多数が自公です。

 したがって安倍ファシズム政権は、こちらにとって「最善の場合ですら」次期の衆議院選、すなわち2018年末までに、上記の1から4のいずれかが起きればいいのです。

 ところで戦争法案が成立した場合、展望が持てない、というのはその通りです。だからこそ、この戦争法案を潰すということを最優先に今でも運動を考えるべきです。

 そうした観点から改めて、「立憲統一連合」の提起の意味を確認します。

 第1に、広範な国民にとって戦争法案反対と「立憲統一連合」の提起は、自然で積極的なものとして、肯定的に受け止められるということです。それが本格的に始動するということになれば、運動する側からも広範な国民の側からも歓迎され、戦争法案反対の声や行動をより広げるものとなるでしょう。

 第2に、与党議員にとって、「立憲統一連合」は、人々の口に上がるだけでも脅威となり、始動することが確実ならば、与党内の分裂を作り出す有力な要因となります。

 第3に、以上の繰り返しになりますが、焦点を明確にする意味で言いますが、運動の側から言うと、選挙における自公に対する落選運動や立憲統一連合支持の運動等、有効性がはっきりし、運動をやる気を飛躍的に高めます。

 ですから、早くから「立憲統一連合」が形をなすことを、戦争法案の廃案、安倍政権の打倒への重要な要因として期待してきたのです。その場合、「立憲統一連合」は、政権打倒、国会解散あるいは内閣不信任の成立の要因になると同時に、そうしてなされる衆議院選へ備えるものとなります。

 では現段階ではどうでしょうか。今からでも、法案阻止のためにかなりの有効性を持つと思います。この一週間の間にはっきりと立憲統一連合なるものが形をなし、始動できるならば、まだ遅くないと思います。

 そこで今日の集会の話です。奥田君のコールに、最後の頃でしたが、数回だけ、「デモに行こう」と並べて「選挙に行こう」がありました。

 それから、その前ですが、共産党の志位委員長が、「立憲主義、民主主義の新しい政府を」と演説していました。

 私は願望的には、これらが「立憲統一連合」構想のすぐにもの始動を予報するものであってほしいと思います。

 ただ冷静に考えるとそうではなく、むしろ、強行採決、その後の参議院選を念頭においた発言である可能性が高いと思います。

 今のところ強行採決反対のポーズを示している各党は、共産党を含め、強行採決後は、従来通り選挙がありそこで従来通り各党が競い合う、そういうイメージのもとに、行動していると私は見ています。

 その意味では、正直に言って、展望は狭くなっています。

 ただ、結論へ飛躍しますが、どのような事態が生じたとしても、反安倍ファシズムの運動は、「立憲統一連合」的なもの、統一戦線的なものとして行われる必要があると思います。

 このことについては、機会を改めて議論します。

 というか、こうした議論がほとんどなされていないことが、異常であり、不思議です。上記のコメントで悲観的な展望を述べた方も、早い時期にそうした議論がなされるべきであったことに賛成してくださるのではないでしょうか。

  正直言って、展望は狭まっているのですが、それにしても何か道を探すほかありません。議論すべきは議論し、声を出すべきは出す、という気持ちです。