hajimetenoblogid’s diary

このブログは、反安倍ファシズムのすべての人々と連帯するために、米村明夫が書いています。

2016-01-01から1年間の記事一覧

「グローカルな連帯」と英国のEU離脱(4)--資本主義の危機

前回、ドイツの労働者の低賃金水準が維持される中で「一人勝ち」があることを書きました。 いかにも、ドイツ人らしい勤勉さを感じますが、もしかしたらそういう問題ではないかもしれません。 あのフォルクスワーゲンのデータ捏造が想起されます。ドイツ企業…

「グローカルな連帯」と英国のEU離脱(3)

EUにせよ、離脱したこれからのイギリスにせよ、新自由主義で経済成長をした上で、国民の福祉をどうにか維持しようというのが、政府の基本政策であったし、これからもそうでしょう。 しかし、これは国民にとっても、政府にとってもかなり厳しい道です。ほとん…

安倍ファシズム政権と発展途上国研究の「正しい」適用

こんなツウィートがありました。 今、NHKの選挙前番組を見てますが、すごいな。与党の選挙戦を伝えるときは見る人見る人笑顔を抜き、反対野党の党首の演説のときは、仏頂面の聴衆を抜く。音で伝わってくる支持の熱は同じよ。その昔、新聞学を学んでいたこ…

「グローカルな連帯」と英国のEU離脱(2)

最初に、前回のブローグに加えておいた方がいいと思う記事を見つけました。自民党が組織的に、テレビ局に圧力をかけているということを池上彰氏が証言していることを書いたものです。 lite-ra.com そして、次のように述べています。同感です。 「忖度」とい…

人の自由を脅す安倍ファシズム政権の権力悪用の拡大--イギリスとの違い

前々回に、touitusensenwoさんから、 新自由主義が、ファシズムを下から支える運動を生み出しているということが、良くわかりました。イギリスのEU離脱の国民投票結果も、この流れの上にあるのですね。 というコメントをいただきました。いつも、ありがとう…

「グローカルな連帯」と英国のEU離脱(1)

前回、「グローカルな連帯」によって、個人の権利と自由を守りつつ、平和への世界的な連帯を目指すという、私の共感するキャッチフレーズを述べました。 これと、英国のEU離脱の問題とは関連しています。先に、「グローカルな連帯」について議論します。 グ…

他人の自由を嫌う人々と新自由主義・ファシズム(終)--「音楽に政治を持ち込むな」という「政治」がなぜ活性化するか

ファシズムは、下(一般の人)からの運動という側面を持ちます。それを支えるイデオロギーは、復古的なネーション(国民共同体)信仰です。 現在の日本でいえば、日本会議のイデオロギーは、国家神道に基づいて戦前の天皇制国家へ戻そうというものです。 何…

他人の自由を嫌う人々と新自由主義・ファシズム(3)--「音楽に政治を持ち込むな」という「政治」がなぜ活性化するか

今日は、新自由主義が人々の間で、前回指摘したよりも、さらに広範な攻撃的な態度を呼び起こすことについて述べておきます。(ファシズムに関しては、次回に論じます。) 前回、新自由主義がもたらす無力感、閉塞感から、自分が公務員や生活保護受給者に比べ…

他人の自由を嫌う人々と新自由主義・ファシズム(2)--「音楽に政治を持ち込むな」という「政治」がなぜ活性化するか

まず、新自由主義が一般的な人々の間での感情的、攻撃的な「政治」を作り出したことを説明します。 新自由主義を、経済思想として把握すると間違いに陥ります。 フーコーは、それを統治技術としてとえらえました。1970年代後半です。 なんとすぐれた政治的・…

音楽・政治・バエズ・クエーカー・スピア・魔女・愛・政治

歴史が意外なところから、すごい速さで動いています。イギリスのEU離脱について近いうちに書きます。 ******** 前回、音楽と政治の話をして、連想ゲーム的に思い出したことがあります。 中学校時代に政治性、社会性を持った音楽として、フォークソングが流行…

他人の自由を嫌う人々と新自由主義・ファシズム(1)--「音楽に政治を持ち込むな」という「政治」がなぜ活性化するか

最近、フジロック・フェスティバルに関して「音楽に政治を持ち込むな」という主張が、ネットの中で叫ばれている、ということを知りました。 この世の殆んどの音楽ジャンルが「反体制」だった!? フジロック問題で喚くネット原住民が知らない現実(NAVA…

歴史のすばらしい贈り物--日本国憲法(VIII)--官僚言語の正反対にあるもの

前回、ベアテによって女性の権利が憲法に明示されたことを書きました。 「明示する」「宣言する」ということはとても大切なことです。 「そんな青二才のようなことをいうな」「曖昧にするのが、大人の態度である」というような圧力が法外に強いのが日本です…

歴史のすばらしい贈り物--日本国憲法(VII)--ベアテのこと

明日(6月19日、日曜)国会前で、怒りと悲しみの沖縄の県民大会と連帯する集会があります。私も参加するつもりです。どうぞ、皆さんも。 午前には、参院選のための野党支援の集会が有楽町であります。こちらは、私も支援していますが、都合で参加できませ…

歴史のすばらしい贈り物--日本国憲法(VI)--(4)保身の宮沢俊義教授「8月革命」論

かなりしつこく、宮澤「八月革命論」を続けています。 私の基本的意図は、この間および今後も、安倍政権、ファッショ勢力が壊憲のための行動を続けることは明らかなので、それにきちんと抗する護憲の構えを構築しておきたい、ということです。 この護憲の運…

歴史のすばらしい贈り物--日本国憲法(V)--(続・続・続)保身の宮沢俊義教授「8月革命」論

1946年3月6日、日本政府は、「憲法改正草案要綱」を発表します。4月10日は、戦後初めての衆議院選挙(女性も参政権を得た)です。宮澤は、5月に、『世界文化』に「八月革命と國民主権主義」という論文を発表しました。宮澤によるとその原題は「八月革命の憲…

歴史のすばらしい贈り物--日本国憲法(IV)--(続・続)保身の宮沢俊義教授「8月革命」論

前回のブローグで、右派の論者、江藤が ② もともと存在していたからこそ「復活」が可能なのであり、帝国憲法と「民主主義的傾向」は、決して相互矛盾的価値関係にあるものではない、と解し得るのである。 と 主張したこと、これは子供騙しの論理であることを…

歴史のすばらしい贈り物--日本国憲法(III)--(続)保身の宮沢俊義教授「8月革命」論

歴史を語る時、しばしば必然と偶然ということが議論されます。 敗戦から1950年代までは、この必然と偶然が交錯する政治の季節であり、様々な人々、勢力がその中で動く様、それによって大きな流れや制度が形成されていく様がわかってくると、胸がわくわくして…

歴史のすばらしい贈り物--その第1弾としてのポツダム宣言--誰が何を誰に

前回、世界システム論的かつ歴史的視点が必要だと述べ、ポツダム宣言を出発点とする必要性を指摘しました。 そして、日本によるポツダム宣言の受諾は、日本の敗北--それは世界の人々が血を流して得たものでした--の結果としての国際公約だと言いました。…

歴史のすばらしい贈り物--日本国憲法(II)--保身の宮沢俊義教授「8月革命」論

東京新聞に、若者らは「押しつけ憲法なら、こんなステキな憲法をくれたアメリカにありがとうと言いたい」と叫んでいたのを聞いて、護憲の立場の弁護士が「頭をがつんと殴られた気分だった。学生にここまで言わせてしまう大人の責任を痛感した」という話が載…

歴史のすばらしい贈り物--日本国憲法(I)

ブローグを書いていて、途中のまま次のテーマ(シリーズ)へと移ることが何回もありました。一つは、まわりの話題が変化していることがありますが、話が途中になってしまうより大きな理由は、そのテーマを調べていくと、もっと調べる必要がある、それから、…

民主主義って何だ!(その10)--沖縄で私達は何を見つめるのか(II)--近代国家と民主主義

6月5日(日)は、14時から国会周辺で、選挙での野党勝利のための大集会(総がかり行動)があります。私も参加するつもりです。皆さんも、是非どうぞ。 ******************************** 私達は、沖縄をどのように見てきたのか?このことを議論します。ここ…

民主主義って何だ!(その9)--沖縄で私達は何を見つめるのか--近代国家と民主主義

共同通信の世論調査(5月28、29日)によると、「日米地位協定を改定するべきだ」という回答が71.0%にのぼった、ということです。この数字は、今後を考える上で何を意味するのでしょうか。また、今後維持される数字なのか、減少していく(あるいは増加してい…

沖縄に対して残酷な安倍ファシズム政権

沖縄の人々は、安倍政権の態度を「差別的」というふうに表現します。確かに差別的ですが、私はさらに残酷であると付け加えます。 ところで、秘密保護法の時以来の経験から、これまで私は官僚に対する見方が甘かったと反省しています。今の安倍政権の酷さ、残…

民主主義って何だ!(その9)--(番外編)国家に対峙する強烈な自我

前回、柄谷があまり人権について議論していないとして、その理由として、①彼の主張するアソーシエーショニズムという分配様式の議論との接点の欠如、②人権論は、社会契約論、近代国家正当化の根拠として把握されている、ことを述べました。 私は、これを、『…

民主主義って何だ!(その8)--国家とは(終)--歴史構造主義の立場から(マルクス主義と民主主義の統合)

今回で、touitusensenwoさんのコメント(質問)に対する答としての「国家--歴史構造主義の立場から(マルクス主義と民主主義の統合)」とはという大げさなサブタイトルの議論の締めを行ないます。 前回、市民革命には3つの意味、すなわち、①ブルジョア革…

民主主義って何だ!(その7)--(続・続)国家とは--歴史構造主義の立場から(マルクス主義と民主主義の統合)

昨日の続きです。 最初に、touitusensenwoさんの問題意識に、違った角度から触れておきたいと思います。 ここで問題にしているのは、近代国家という近代の国際的国家体制の成立とともに成立した歴史的存在です。 そこで、touitusensenwoさんのいう「政府否定…

民主主義って何だ!(その6)--(続)国家とは--歴史構造主義の立場から(マルクス主義と民主主義の統合)

3回前に続き前々回に、次のコメント(質問)をいただきました。 id:touitusensenwo 「民主的選挙による政府であろうと」侵すことのできない人権がある、ということは、「政府」の否定とは違うのですね?直接民主主義を適度に取り入れるということですか? 議…

民主主義って何だ!(その5)--国家とは--歴史構造主義の立場から

国家と国民は違う、という議論を続けます。これから行なう議論は、柄谷行人 が、『世界共和国へ 資本=ネーション=国家を超えて』(岩波書店)や『世界史の構造』(岩波書店)で述べていることを、私なりに、言いなおしたものです。 前回の議論は、基本的に…

民主主義って何だ!(その4)--「民主的選挙による政府」でも、国民と違うのか?

2つ前のブローグに対して、次のコメント(質問)を頂きました。 id:touitusensenwo 国民と政府は違うということは、資本主義の世界では結局一部の資本家のための政府になってしまうということですか?それとも、そういうことを抜きにしても、選挙を経て選ば…

民主主義って何だ!(その3)--(続)憲法の「キモ」を見逃すな--「パワー」という英語

私は、北海道5区の池田まき(市民・野党共闘)候補を応援します。ただそれやその他の今の政治的なテーマを、このブローグでは直接論じていません。それは、私がそれらを現在の緊急の重要事項である、と見なしていないからではありません。全く逆に、ファシズ…